ツァーリ・ボンバ(英語:Tsar Bomba、ロシア語:Царь-бомба、爆弾の皇帝の意)とはソビエト連邦が開発した史上最大の水素爆弾RDS-220のこと。単一兵器としての威力は人類史上最強ともいわれる。1961年10月30日、広島型原子爆弾『リトルボーイ』の3300倍というこの50メガトン級核爆弾の爆発は1000キロメートル離れた場所からも確認でき、その衝撃波は地球を3周した。
RDS-220の開発時のコードネームはИван(イワン)といい、爆弾の皇帝を意味するツァーリ・ボンバは西側諸国がつけた名称であるが、現在はロシアでも広く用いられている。この名称は、クレムリンに展示されている、世界最大の鐘ツァーリ・コロコル、世界最大の大砲ツァーリ・プーシュカに由来している。両者とも、その巨大さゆえに一度も鳴らされたり、発射されたことはない。
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ソビエト首相ニキータ・フルシチョフは1961年7月10日、第22回ソビエト連邦共産党大会開催中の10月下旬にこの爆発実験を行うよう指示を出した。その時点で実施日まで15週しかなかったが、実験に用いるRDS-220はすでに完成していた。
この当時、世界情勢は極めて緊迫した状態にあった。1961年8月のベルリンの壁建設開始、数ヶ月前に発表されたソ連による核実験のモラトリアム中止、後のキューバ危機に結びつくキューバへの核配備計画実施などのためである。そのような状況下での実験は、世界中を震撼させた。